第2話。
今回は戦闘シーンに挑戦してみたよ!!
あと三成はタバコ吸ってます。
何体か三成の従者のあやかしが出てきます。
苦手な方は逃げた方が身の為。
朝、6時ごろ。町の門が開く音と共に、左近は目覚めた。
「・・・・・朝か」
身体を起こし、頭を掻く。
――三成さんは何時ごろいるだろうか。
そう思いながら、朝食を食べ、荷物を纏める。
代金を支払い、待ち合わせ場所の門前へと足を進めた。
着くともう、三成はいた。
「おはよう」
「おはようございます。・・・いつから此処に?」
左近が尋ねると、三成は少し考えるような仕草をし、
「・・・・・確か、5時ぐらい」
「5時!?何でそんな・・・・・」
「目が覚めたからだ」
はっきりとした物言い。左近はそこに好意を持った。
「まあ、いいですよ。・・・もう行きますが、準備は」
「出来ている」
三成の荷物は明らかに少ない。
「・・・行きましょうか」
左近が歩き出すと、三成は左近の後ろをついて歩き出す。
三成は一度町のほうを向いて、何かを言う。
「この町は任せたぞ」
ふわり、三成の前に何かが跪く。
「御意。行ってらっしゃいませ、三鬼様」
三成は左近の方を向き、走り出す。
歩き出してから大分時間がたった。
この辺りは森しかなく、あやかしが溜まりやすい。
歩いている途中、小さなあやかしに出会った。あやかしは、左近を見ると、怯えた顔をした。
左近はそのあやかしに菓子をやり、頭を撫でる。
そのあやかしは嬉しそうに、『ありがとう』といい、去っていった。
・・・左近の場合、人の害のあるあやかしのみを祓い、害のない者はほうっておく事が多い。
無駄な殺生はあまり好まない。そのせいで『異端』呼ばわりされている。
その『異端』が、こんな人を連れていると知ったら、奴らはどうするだろう。
ぼー、と考えながら歩いていた。
三成は時々周りを見渡しながら歩いていた。
左近は(そんなに珍しいのかねえ・・・)と思いながら歩いていた。その時だった。
「左近、しゃがめ!!」
三成からの声。直ぐに言われたとおりにしゃがむ。
上に、影。
『ちっ・・・避けおったわ』
目の前に現れた者。それは「骸戒」という、人を食うあやかし。
「お出ましか」
左近は、普段愛用している「猛壬那刀」を構える。
『なんじゃ、魔祓い師か・・・。ワシらの邪魔をする者じゃ、食ろうてやろう!!』
一直線に左近目掛けて飛んでくる。
「ちっ!!」
左近はそれを避け、攻撃態勢に入る。
(三成さんは多分戦闘は出来ない。応戦は無理か・・・!)
猛壬那刀を振る。しかし、掠っただけだった。
『その程度でワシを倒せるとおもうてか!!皆の衆、出てまいれ!!』
森の奥から、骸戒の仲間が大量に現れる。
(ちっ・・!!こんな数は俺には無理だぞ・・・!!)
万事休すか、と左近は思った・
(せめて、三成さんだけでも・・・!!)
三成の方を見る。三成はキセルを取り出し、吸っている。
(なんてのん気なんだ・・・!!)
少し拍子抜けする。何故こんな奴のことを考えていたのか、と自分を怒りたい。
三成が煙を吐く。と、同時に煙が段々と何かの形になっていく。
その煙に対し、三成は命令する。
「陣、この身の程知らず共に制裁を加えてやれ」
『御意』
陣、という煙は段々と書物で読んだ魔人の形になっていく。
『さあ、貴様ら。制裁の時間だ!!!』
陣は骸戒の方に一瞬で辿りつき、鉄拳を振るう。
「左近、大丈夫か!?」
「三成さん!あれはいったい・・・!?」
「俺の配下だ」
いたって冷静で。左近のほうに来ようとする。その時、
『食ってやる・・・食ってやる!!』
三成の方へ、骸戒の部下が襲いに行く。
「三成さん!!」
左近は走ろうとする。しかし、それよりも早い。
(クソッ・・・・・!!)
もう、三成の目の前にいた。
骸戒の部下が、三成の元に行こうと1歩踏み出した瞬間、動きが止まった。
『何・・・だと・・・・!!』
三成の髪は足元まで伸び、頭に小さな角が生えている。
「愚かだな」
三成は弦を弾くかのように軽やかに指を振った。
その瞬間、あやかしの身体は砕け散った。
「な・・・・!!」
左近は、いまだ理解できなかった。
『思い出したぞ・・・!!貴様は、三鬼だろう!!』
「それがどうした。今更思い出しても遅い」
『何故だ三鬼!!貴様は鬼であろう!!何故人間に肩入れする!!』
「俺の勝手だろう」
左近は、あの噂を思い出した。
――あの町には、高貴な鬼がいる。
そう、今気付いた。その高貴な鬼こそ、三成なのだと。
『三鬼よ、今からでも遅くない。ワシらと来い!!』
「断る。何故貴様などと行かねばならぬ」
『ならば、無理にでも連れて行くぞ!!』
骸戒は、三成に向かって全力で攻撃を仕掛ける。
「フン。愚かだな」
三成は軽くかわし、指を骸戒に向ける。
すると骸戒の身体は固まる。
『何故だ・・・!!何故人間などと・・・!!』
「俺は自分で百鬼夜行を作る。そして人と共存する」
三成はフッ、と軽く笑う。
「それに、人間の方が面白いからな。・・・・・瑠衣、食らえ」
そう言うと、何処からか狼が飛び出し、骸戒を食った。
ようやく三鬼登場!!
三成の配下も出てきたし、書いている本人はすっごく楽しいです←
これからもっと三成の配下を出そうv
あ、作中のあやかしは全て創作です。
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